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2006年8月26日 (土曜日)

システム開発におけるテスト

昨日上司と昼飯のとき、上司からITSSの定める資格のなかに「テストスペシャリスト」みたいなのが必要じゃないのかという話があった。確かにデータベーススペシャリストやネットワークスペシャリストといった資格はあるが、テストに関する資格はない。

テストは、例えば見積するときに価格をおさえるためにドキュメント作成と並んで最も工数を削りやすい要素のひとつである。またプログラムを作るという仕事と比べて、テストという仕事がどちらかというと後ろ向き、他人の作ったものの悪いところを指摘しなければいけない、ひいては自分が悪者になったように感じるなど、決して楽しい作業ではない。が、テストはシステム開発において直接的に品質を決定付けるものであるから、当然のこと疎かにすることはできない。

僕はIT企業3社目であるが、テストに関して十分なノウハウのある企業にめぐり合ったことはない。前職など1000人を越える大手企業であったにも関わらず、テストノウハウを探るために他の事業部の情報を集めてみたが、全社で利用できるような十分なノウハウはなかった。これも前職の話だが、世界的な某自動車メーカーの社内システムを開発している事業部が、その自動車メーカーの厳しい品質基準のために、事業部長まで毎日夜遅くまで必死で品質管理に当たったという話があった。作るものの質的な違いもあるのだろうが、IT業界は品質管理という部分ではまだまだではないか、というのが感想だ。

ただ、実際テストにはたいへんな能力が必要だと感じている。人やお金により限界はあるが、そのプロジェクトに関して専属のテスター、あるいはテストチームと用意することが理想だと思う。そして、テストチームにもプロジェクト全体を見渡せる人、顧客の業務知識や業界知識、DB、ネットワーク、セキュリティそれぞれに強い人が必要であり、これらを一人の人間が兼ねるわけにもいかないだろうから、テストチームもそれなりの人数が本来は必要になってくるはずだ。

しかしながら、こんなことをできるのは、大手のIT会社くらいであり、弊社のような小さな会社では、設計をした人で、プログラムを作り、そしてテストもするというのが当然のようになる。となると、小さな会社のシステム社員は、設計能力、開発能力、テストをすべきことを見つけるセンス、そしてこれらのことを効率よくやる力というものが必要になってくる。大手の社員で、あるいはどこかの大手に派遣されて、システム開発の一握りの仕事しかしていない人には、こなしていくこともたいへんのような気がする。こんな状況のなかでお客さんの求める品質レベルのものを作っていかなければいけないわけだ。

冒頭の話に戻るが、テストに関する資格を作るとしたら、それは不可能だろう。スペシャリストと言われて恥ずかしくないレベルの内容の資格にするとすれば、資格の対象となる範囲は膨大なものとなる。3次試験くらいまで必要かもしれない。また1日の試験で済むような試験では、それはほとんど意義を成さない資格となるだろう。ITの品質向上を図るべくこういった資格もあってもいいと思うが、そんな膨大な範囲の勉強をするくらいなら、今携わっているプロジェクトのテストに十分時間を費やしたいというのが、現場の本音のように思える。

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