« ラストダンス | トップページ | 日本は49位 »

2006年7月11日 (火曜日)

ファイナル

2006wc2_16 僕がはじめてワールドカップに夢中になったのは、82年のスペイン大会。ただ1ゲームも映像は見ていない。偶然買った、サッカー大百科かそんなタイトルの本に82年のワールドカップのことが盛りだくさん書いてあった。10ページほどのカラー写真に、あとはところどころに白黒写真。それ以外は文字ばかりの本だった。

そのスペイン大会は優勝したイタリアが主人公のように書いてあった。なぜか知っていたジーコ率いる最強のブラジルをやぶったこと、そのゲームでハットトリックを決めたパオロ・ロッシのこと。小学生の僕は、数枚の写真と文字から、勝手に想像して舞いあがっていた。

映像で見たこともないチームなのにそれ以来、アズーリのファンだ。94年アメリカ大会のバッジオの後ろ姿は今も忘れることができない。一時はあまりに守備的な戦い方に気持ちが離れかけたこともあった。今大会もあまり期待していなかった。秘かにブラジルとイタリアのファイナルを夢見たりしていたが、タイトルをとるなど夢にも思わなかった。

20年以上前、自分の頭のなかだけで必死に想像していた風景が現実になった。

ゲームのターニングポイントはジダンの退場じゃない。後半早々ビエラが負傷退場したことだ。後半に入りリズムをつかみかけたフランスは、中盤から果敢な飛び出しを見せるビエラを失い、攻め手を失った。代わりに入った選手は守備では合格点だったが、攻撃面では何の役にも立たなかった。ジダンを交代させるほどの勇気をもたない監督が率いるフランスにとってそれまでがすべて。アンリの負傷、ジダンの退場。イタリア伝統の守備力の前にフランスは自滅してしまった、という感じだった。

しかしジダンは神にはなれなかった。
最後は彼のもう一つの彼らしい一面をこれ以上ないほど披露してピッチを去った。マテラッツィが何かを言ったことは恐らく間違いないが、あそこをおさえきれられないのもジズーなのだ。とはいえ、彼が成し遂げた偉業が穢れることはない。

また一人偉大な選手が現役を終えた。さびしいことだが、これもサッカーだ。
ありがとう、ジダン。

エキサイティングな1ヶ月が終わった。ワールドカップらしい大会だったと思う。
力を出し切った国、出し切れなかった国、そして現実を思い知らされた国。
祭りが終わったという言葉がまさにあてはまる。

4年後、今度はアフリカ大陸初開催。
ドイツより遠くなるが次回は何とかして現地で祭りを味わいたいものである。

ありがとう、世界のサッカー選手たち。

|

« ラストダンス | トップページ | 日本は49位 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。